カーリングといえば「常呂町(現・北見市常呂)」を思い浮かべる人も多いでしょう。この町は、日本カーリング界の聖地とも呼ばれ、数々の名選手を輩出してきました。その中の一人が、現在フォルティウスのスキップを務める 吉村紗也香選手 です。

彼女のキャリアとともに、なぜ常呂町がこれほどまでにカーリングの強豪地になったのか、そして同じ町から輩出されたスター選手たちとの関係を掘り下げていきます。
吉村紗也香選手 のプロフィール
本 名 | 吉村紗也香 (よしむら さやか) |
生年月日 | 1992年1月30日 (33歳) |
出身地 | 北海道常呂郡常呂町(現 北見市) |
身 長 | 162cm |
家 族 | 夫(2020年 結婚)子ども1人 |
所 属 | フォルティウス |
カーリングの聖地・常呂町とは?
北海道の北東部に位置する常呂町は、風光明媚でホタテなどの海産物が有名です。
そして、日本で最もカーリングが盛んな地域でもあります。カーリングが根付いた理由には、以下のような背景があります。
日本初のカーリング専用施設が誕生
2013年、日本初のカーリング専用施設「アドヴィックス常呂カーリングホール」が完成しました。これにより、町の人々が年間を通じてカーリングをプレーできる環境が整いました。
小学校・中学校からのカーリング教育
常呂町では、子どもたちが授業やクラブ活動でカーリングを学ぶ機会が豊富です。そのため、幼い頃からカーリングの基礎を身につけることができ、自然と競技レベルが向上しました。
世界レベルのチームが競い合う環境
同じ町の選手同士が競い合うことで、技術がどんどん向上していきます。吉村紗也香選手も、常呂町でカーリングを始め、強豪チームとしのぎを削りながら成長しました。
吉村紗也香の歩み:常呂町から世界へ
ジュニア時代:カーリングの英才教育を受ける
吉村紗也香選手は 小学4年生でカーリングを始め、同級生と「WINS」というチームを結成。北見市立常呂中学校、北海道常呂高等学校と進学しても、そのメンバーと共にプレーを続けました。
- 2009年:全国高等学校カーリング選手権で優勝
- 2010年~2012年:日本ジュニアカーリング選手権3連覇
- 2011年~2013年:パシフィックアジアジュニアカーリング選手権3連覇
- 2013年:世界ジュニアカーリング選手権で銅メダル獲得
このように、彼女はジュニア時代からトップクラスの成績を収め、次第に日本を代表するカーリング選手へと成長していきました。
社会人チームとしての活躍
大学卒業後、吉村選手は北海道銀行に入社し、「北海道銀行フォルティウス」に加入。その後、フォルティウスのスキップとしてチームを率いる立場となります。
- 2015年・2021年:日本カーリング選手権優勝
- 2019年:グランドスラム「マスターズ」でアジア史上初の決勝進出(準優勝)
- 2024年:産休のため日本カーリング選手権を欠場
吉村紗也香と常呂町出身の名選手たち
常呂町は、日本を代表するカーリング選手を数多く生み出しています。吉村紗也香選手が関わってきた、常呂町出身のスター選手たちを紹介します。
選手名 | 主な所属チーム | 代表的な成績 |
---|---|---|
藤澤五月 | ロコ・ソラーレ | 2018年平昌五輪銅メダル、2022年北京五輪銀メダル |
吉田知那美 | ロコ・ソラーレ | 2018年平昌五輪銅メダル、2022年北京五輪銀メダル |
鈴木夕湖 | ロコ・ソラーレ | 2018年平昌五輪銅メダル、2022年北京五輪銀メダル |
小野寺佳歩 | フォルティウス | 日本選手権優勝(2015年、2021年) |
特に 小野寺佳歩選手 は、吉村選手とは 高校時代からのチームメイトであり、現在もフォルティウスで共に戦う仲間 です。一方で、ロコ・ソラーレの選手たちとは ジュニア時代からのライバル関係 にあり、互いに成長を促してきました。
まとめ
吉村紗也香選手の活躍は、 カーリングの街・常呂町で育ったことが大きく影響 しています。
- 幼少期からカーリングが身近な環境で育つ
- 強豪チームとの競争が選手の成長を促す
- 世界レベルの選手たちと切磋琢磨できる環境がある
吉村選手は 産休のため競技から一時離れていましたが、今季2シーズンぶりに競技へ復帰しました。この記事の執筆時点で、2026年ミラノ冬季五輪の出場をかけて日本選手権の舞台で戦っています。
これからも、積み上げてきた経験と、常呂町のカーリング文化の中で培ったスキルを活かし、再び日本カーリング界を牽引していくことでしょう。
彼女のこれからの活躍に、ぜひ注目していきましょう!